逆上がりを攻略するためのコツを紹介していきます。
まず、逆上がりができるようになる前提条件として、鉄棒にぶら下がるための握力が必要です。
逆上がりは小学3年生くらいでできるようになるのが目安ですが、幼稚園の頃から鉄棒に慣れ親しんでおくことは大切です。
とくに最近の幼児は、鉄棒にぶら下がることができない子、途中で鉄棒から手を放してしまう子が多くなっています。
その原因として、足が地面から離れてしまう感覚や逆さになる感覚に慣れていないということが挙げられます。
その場合は、まず鉄棒にただぶら下がるだけの運動でもかまいません。そのための握力はある程度必要になります。
次に大切なのは、鉄棒を握る際の握り方です。
実は握り方(順手・逆手)に決まりはなく、子どもが握りやすいほうでやればいいのです。
おそらく学校では「逆手」を教えられるでしょうが、子どもが握りやすいほうがしっかりとした力が入りやすいので、お父さん、お母さんが子どもに聞いて、や
りやすいほうを選ばせてあげてください。
そして、ここが一番のポイントですが、蹴り上げた足が鉄棒の上までくる練習を行うことです。
これができなければ逆上がりはできません。
普通、蹴り上げる足を「蹴り上げ足」、地面を踏む足を「踏み込み足」と言いますが、蹴り上げ足は子どもの足が高く上がるほうにします。
そして、蹴り上げ足を鉄棒に近いところまで上げていく練習をします。
前方に蹴り上げるのでも上方に蹴り上げるのでもなく、鉄棒の上の部分に蹴り上げます。
感覚としては、踏み込む際にあった頭の位置に蹴り上げる感覚で行うことです。
蹴り上げる際に重要なのは、握っている手が鉄棒の近くから離れないことです。
ここで最初の握力や握り方が重要になってきます。
最後に、手を鉄棒の近くで握ったまま、蹴り上げ足も上がるようになったら、体を丸めておへそを鉄棒に近づける練習をします。
このときに、大人の補助が必要です。
蹴り上げ足の膝の裏と腰からお尻あたりの2カ所を支えて回してあげます。
蹴り上げ足が鉄棒に回ってくるようになったら補助を外し、子どもが回る感覚をつかんできたら、体を支える補助の力も弱めていきます。
以上のポイントを押さえれば、逆上がりは3日でできるようになります。
子どもはできていないとあきらめようとするかもしれませんが、ポイントごとに上達していることを伝えてあげれば、少しずつでも進歩していると感じます。
ぜひ楽しみながら取り組んでみてください。
代表 伊藤一哉