現在、全国的に行われているこのテスト。
各都道府県の教育委員会でも、学力調査と並んで体力調査というものも行っており、ランキングも発表されています。
2009年1月、大阪府の子どもの体力が全国平均を大きく下回ったことについて、当時の橋本徹知事が、「公表すれば意識改革になる。子どもは冬も半袖、半パンでいい。学校だけでなく、保護者の問題でもある。甘やかせすぎのところは直さないといけない」と述べて物議をかもしたことがありました。
体力は発達状態や体格による個人差が大きいので、テストの結果を公表したり、都道府県で競い合ったりすることが目的ではないのですが、学力同様、力を入れている行政も少なくないようです。
たとえば、千葉県教育委員会では新体力テストの優秀な子に対して、「運動能力証」を発行しています(次ページ参照)。
2015年度の全国ランキングでは、小学校が男子9位、女子9位、中学校で男子5位、女子4位と高いレベルにあります。
私としては、行政が運動に力を入れていただいているのは好ましいですが、やはり運動が嫌い、運動が苦手という子どもに運動が好きになってほしいと思っております(結果的にランキングが上がりますが)。
ですから、小学校1年生のときよりも2年生のときのほうが点数がアップした、2年生のときよりも3年生のほうが点数がアップしたというように、子どもの運動能力が上がっているなと確認できる指標として、この新体力テストを活用してほしいと思っています。
代表 伊藤一哉