さて、それでは新体力テストについて説明していきましょう。
現在の新体力テストは8種目あります。
【握力】
握力は上肢筋力がどれくらいあるかを測るものです。
スポーツでは、ボールを使用した投げる動作、バットやラケット、クラブなどを振る動作、体操の鉄棒などに必要な能力ですが、もっとも低下してきている種目です。
【上体起こし】
上体起こしは、腹筋を鍛える代表的なトレーニング法として知られていますが、腹筋だけを使って体を起こすものではなく、実際には、足の筋肉も使っています。
筋持続力の指標として用いられています
【長座体前屈】
長 座体前屈は、腰部から大腿部にかけての筋群(大腿二頭筋・大臀筋・腓腹筋・股関節など)の柔軟性を測るものです。腰痛などの障害予防に関連した体力要素としても採用されています。
【反復横とび】
反復横とびは、全身を使った側方への反復運動の速さ、敏捷性を測るものです。
全身を使ってすばやく動かすことで、体の位置移動や方向を換えることにより運動制御の能力がわかります。
【20メートルシャトルラン】
20メートルシャトルランは、全身の持続力を測るものです。
運動能力で重要な要素である最大酸素摂取量をアップすることができます。
【50メートル走】
50メートル走に関しては言うまでもないと思います。
短距離を走るための瞬発力を測るものです。
そのための筋肉量が必要ですので、子どもの筋力を見る指標としてはもっともわかりやすい指標です。
【立ち幅とび】
立ち幅とびは、主に下肢を使って、全身を水平方向にとぶパワーが要求されます。
体をうまく使ってパワーを出せるかを測るものです。
【ボール投げ】
新体力テストのなかで、年々低下が著しいのが、このボール投げです。
実際はソフトボールを投げる (中学生はハンドボール)のですが、このテストは、運動を調整す
る能力や、すばやく動き出す能力、力強さ、タイミングの良さなどを測るものです。
以上の8種目は、基礎体力を測るものですから、スポーツがうまいかどうかにはあまり関係がありません。
その分、習慣化してトレーニングをすれば、誰でも成績が上がるのが特徴です。
ですから、日々の遊びのなかで鍛えるコツ、また、測定時に記録が上がりやすくなるコツをお伝えします。
代表 伊藤一哉